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フェイト/サムライレムナント レビュー ⭐8.5

フェイトシリーズは一般ユーザーにもよく知られているサブカルチャーシリーズの一つです。古代原始伝説神話とまではいかなくても、とにかくかなり昔の日本文化開放とともに「サブカルチャー」という概念が徐々に定着し始めた頃から今まで、一翼を担うシリーズの一つでしたからね。

 

その起源となった『フェイト/ステイナイト』以降も、様々なメディアミックスを展開する一方、『フェイト/エクストラ』、『フェイト/グランドオーダー』など、ストーリーは繋がらないものの、フェイト世界観を拡張する様々なゲームが登場しました。しかしその中で、原作以上の興行は記録しても、ゲームプレイで広く好評を博した作品は稀でした。ストーリーはタイプムーンの世界観を構築した奈須きのこ本人が直接執筆したり監修したりしてコントロールしましたが、その複雑な世界観をゲームプレイと結合してシナジーを生み出す作業は容易ではありませんでした。これまで様々な開発会社と何度も試行錯誤を重ねて少しずつ発展する姿を見せましたが、どこか一つは物足りないところがありましたね。

 

だから『フェイト/サムライレムナント』が初めて公開された時も、そこまで期待はしていませんでした。オタク心があるので気にはなりましたが、実際にプレイするまでは果たしてフェイトシリーズの残酷史(?)を断ち切るほどの作品だとは思いませんでした。フェイト/グランドオーダーアーケードが国内に入ってくるはずがないので、その感性で推しキャラの一人であるムサシを操作してみたいというのが正直な気持ちでした。そうだっただけに期待を裏切られた(?)感じですが、今や『フェイト』や『タイプムーン』シリーズ入門をさせる時にリファレンスにできるような作品が出たと思いました。

 

ゲーム名:フェイト/サムライアクション
ジャンル名:アクション
発売日:2023. 09. 28.
レビュー版:1.01バージョン
開発会社:タイプムーン、コーエーテクモ
サービス:デジタルタッチ
プラットフォーム:PC, PS5, Switch
プレイ:PS5

 

 

「これがそれだったのか」タイプムーン世界をゲームプレイで簡単に解き明かした内功

 

 

フェイトシリーズの最初の作品、『フェイト/ステイナイト』は2004年に発売されました。だからもうすぐ20周年を迎えるわけですね。その間に出たメディアミックス作品だけでも様々です。それぞれ細部シリーズによって異なりますが、互いに大きく関連性はなく、その特有の世界観を共有しながら緩やかに繋がる物語ではあります。そのため、その世界観のキーワードを必然的に頻繁に目にすることになる構成でその歴史が続いています。

 

実はフェイトシリーズを非常に簡単に考えると、全世界の神話や伝説、民話あるいは歴史の中の英雄たちが異なる時代の人々と契約を結び、現世に現れた後、彼らと共に様々な問題を解決していく物語です。しかし、これを裏付ける世界観と用語、そして叙事の構造が難解な方です。

 

もちろん「問おう、貴方が私のマスターか?」の頃から言及されたマスターやサーヴァントのような用語は、英単語の意味通りに考えても構いません。しかし、礼装などタイプムーン世界観でよく登場する魔術関連の用語や体系は、他の作品では見られない構造なので、初めて接した時は見慣れないと感じざるを得ません。それも少し掘り下げてみると、他の慣れ親しんだ概念に置き換えて理解することはできますが、見慣れない単語の上に解説のような表記を別途書かないと全く理解できないような単語がずらっと出てくるのは嬉しくありません。ライトノベルや日本のサブカルチャー作品を少し掘り下げていたなら、そのようなスタイルは見慣れないわけではないでしょうが、そうでなければなぜわざわざそうしなければならないのかと思うからです。

 

 

▲ 今の時代にもいきなりセイバーと言えば???という反応が出るのに、江戸幕府時代ならなおさら

 

だからサブカルチャーゲームで世界観が複雑なゲームは、ユーザーの分身あるいはストーリーを導いていく主人公がその世界観についてよく知らなかったり、あるいは記憶を失った設定を与えたりします。そうしてこそ、その見慣れない世界観を一つ一つ説明していく妥当性が与えられるからです。しかし、その時世界観に対する説明があまりにも長くなったり、あるいは「そうなのか」、「君が知る必要はない」というように一蹴する罠に陥った作品がかなり多い方です。『フェイト』シリーズはストーリーやキャラクター設定、世界観の魅力自体は言うまでもなくよくできていますが、見慣れない用語が次々と出てくるように展開しながら、独自の領域を長く構築してきたシリーズなので、初めて接するには何から知ればいいのか心配になるものです。

 

そのような問題を認識してか、『フェイト/サムライレムナント』の叙事の序盤はシリーズの原点である『フェイト/ステイナイト』とかなり似ています。聖杯戦争、ここでは盈月(えいげつ)の儀に偶然巻き込まれた主人公とその戦争について半分くらいは知っているが、変則的な手口とか詳しい内容は知らず、ご飯が大好きなセイバーサーヴァント、タイプムーンの魔術世界観によく知っている協力者などなど、見ているとフェイト/ステイナイトの構図を江戸幕府背景にしながら、より入門しやすく整えたような感じがするからです。

 

▲ やっぱりフェイトの主人公は顔は違ってもセイバー飯でなければ....읍읍읍

 

ここに、よく原語式でルビと言うような表記や概念は自制し、すでに長い歳月を経てフェイトシリーズに定着した概念を中心に展開しながら、単語が次々と出てくる現象を抑制しました。そしてそのような解説がわざわざ必要ないように、言葉ではなく「ゲームプレイ」で見せたというのがフェイト/サムライレムナントの驚くべき成果です。

 

これまでのフェイトシリーズを見てみると、その概念を完全にゲームプレイに溶け込ませていない感じでした。アイテムなど慣れ親しんだ要素をただフェイトシリーズの単語に当てはめたり、あるいはフェイトシリーズ特有の「制約」をゲームで表現しようとしたため、プレイ方式も制限されてしまい、面白さを半減させてしまったりしました。

 

もちろんコーエーテクモがこれまで他社のIPを活用した作品を作った時のように、今回の『フェイト/サムライレムナント』も基本は無双系です。だから雑魚や雑魚敵は武器を数回振り回してなぎ倒し、少し強い武将と戦う時はあちこち動き回りながら熱い必殺技を食らわせるというような爽快なスタイルです。開発会社は異なりますが、『フェイト/エクステラ』や『フェイト/エクステラリンク』でもすでにファンの間では検証済みの方式です。タイプムーン世界観でサーヴァントが元々強力な存在なので、彼らの活躍を見せるにはそれほど良いものはないでしょう。

 

 

しかし、ここにタイプムーンの魔術的世界観を上乗せする過程は容易ではありませんでした。「礼装」というのも簡単に考えれば装備だと思えばいいでしょうが、前にどんな修飾語が付くか、あるいは何年の作品かによってその都度描写が変わるので、100%一致する概念ではないのです。さらに、ストーリーと世界観の中核である奈須きのこ本人がフェイクで、あるいは設定を再確立しながらあれこれ変える場合もあるので、冗談でタイプムーンファンの間では「奈須の言葉をそのまま信じるのはファンとしては三流」という言葉まで出るほどです。

 

フェイト/サムライレムナントでは、そうやって混乱しそうなものは果敢に切り捨て、物語に必要な、そしてフェイトシリーズで聖杯戦争を扱う頃に使っていた核心概念をいくつか選び出してゲームプレイを構成しました。無双系をベースにしながら、そこに「霊脈」や様々な魔術的な概念をターン制シミュレーションに導入したり、戦闘中に直感的に活用できる手段として再解釈したのです。

 

霊脈関連でターン制シミュレーションを導入したと言っても、これまで無双系を楽しんでいたユーザーなら「拠点」を占領すると考えれば楽でしょう。無双本家でも時々主要拠点を占領するミッションがありましたからね。ただし今回はターン制で進行するのが少し違います。1ターンに1マスずつ動きながら領地を徐々に広げていき、合間に結界を破ることができる小霊脈を確保したり、味方本陣を狙う敵を邀撃するなど、色々と悩みながら手を打たなければなりません。これに役立つ援護礼装を確保したり、サーヴァントの「単独行動」特殊能力をここで活用してサーヴァントだけを別途戦場に送るように対応できるようにしました。その他にも「魔術工房」など様々な魔術で強化するという概念も、これまで無双系や様々なスタイルのアクションRPGを消化してきたコーエーテクモらしく育成及び戦略要素として活用、複雑な説明がなくてもすぐに理解し、これを活用してタイプムーンの世界観で直接剣を振り回し、魔術を使いながら切り開いていく醍醐味を生かしました。

 

▲ 霊脈とその繋がりの重要性をゲームプレイで見せながら、慎重に手を打つ戦略性まで加え

 

 

 

 

▲ 他の作品で色々とひねって表現していた概念も分かりやすい育成とアップグレード概念で解き明かしました

 

 

コーエーテクモのアクションノウハウがフェイトのストーリーに出会い生み出した没入感

 

▲ なぜフェイトシリーズで魔術と神秘概念が重要なのかを体で理解させてくれる.webp

 

タイプムーン世界観の設定を一般人も理解しやすいようにゲームプレイで解き明かした、無双系の基本がよくできているという点で、すでに『フェイト/サムライレムナント』はかなり注目に値する作品です。しかし、そのアクションも単に「無双系」ではなく、これまでコーエーテクモの様々なノウハウをフェイト式に昇華させながら差別化を図ったこともかなり印象的なポイントです。そしてそれをストーリー、世界観と連携させて一層味を引き上げたことも『フェイト/サムライレムナント』を高く評価する理由です。

 

まず物語の始まりは宮本武蔵の養子である「宮本伊織」が盈月(えいげつ)の儀に巻き込まれることから始まります。由井正雪とライダーの襲撃を受けた伊織の前にセイバーが登場し、盈月(えいげつ)の儀にうっかり参加することになった伊織はセイバーと共に盈月(えいげつ)の儀で生き残るための闘争を続けていくことになります。

 

「共に」という言葉からすでに推測できますが、今回の作品は他のフェイトシリーズとは異なり、「マスター」も前面に出ました。フェイトシリーズのファンならこれはどういうことだと言うような内容でしょう。ポケモンで例えるなら、ポケモンバトルにトレーナーも剣を振り回しながら参戦する感じだと言えるでしょうか?もちろん宮本伊織が有名な剣豪武蔵の養子であり、彼から剣術を師事されたのは事実ですが、単純な剣術ではあらゆる魔術的な概念そして「神秘」というものに有意な被害を与えられないのがタイプムーン世界観の特徴です。だからマスターが剣を振り回しながら無双を繰り広げるというのがファンからすれば理解し難いのです。

 

▲ 剣しか知らないマスターでは怪異も相手にするのが難しいのに、サーヴァントに立ち向かうというのはあり得ないことだが

 

▲ ここでもマスターを見つけて先に狙うのが定石!

 

正確に言うと『フェイト/サムライレムナント』は無双系100%ではありません。そもそもコーエーテクモが無双で有名ではありますが、『仁王』、『臥龍』など高難度のアクションも立派にこなすゲーム会社ですからね。その二つのノウハウの配合が『フェイト/サムライレムナント』のアクションを正確に定義するキーワードでしょう。フェイト/ステイナイト以降、様々な魔術的な素養や知識をある程度持っていた主人公たちとは異なり、全く魔術は知らないが師匠武蔵も認めるほど剣術を修練した主人公が雑魚は剣術でなぎ倒し、サーヴァントやその他の怪異はあちこち体をひねりながら突き刺し、市場で手に入れた紅玉の書から学んだ宝石魔術を活用したり、サーヴァントと協攻あるいは交代して攻略するのが『フェイト/サムライレムナント』のプレイ方式だからです。

 

なぜわざわざサーヴァントがメインではなく「マスター」をメインに据えたのか疑問に思うかもしれませんが、それも時代的な背景や人物間の構図、そしてゲームプレイでうまく調和させたのがこのゲームの魅力です。戦国時代の戦乱の真っただ中ではなく、平和が訪れた江戸幕府の初期、江戸の真っただ中でサーヴァントたちが暴れた時、どんな事態が起こるかはすでにゲーム序盤に例として示しています。そして盈月(えいげつ)の儀に参加した人物の面々を見てみると、幕府に反感を持つ一部を除いては、戦国時代のような動乱が再び起こらず、より良い世の中が来ることを願う人々です。民草の被害は最小限に抑え、盈月(えいげつ)の儀というものを表に出さずに相手を制圧する水面下の戦いの構図の妥当性をこのように付与したわけです。

 

 

 

そしてマスターが直接サーヴァントや各種怪異との戦いにも参加する構図を通して、高難度アクションスタイルを加味する一方、タイプムーン世界観の進入障壁の一つである「神秘」と「魔術」についても直感的に理解できるようにしました。なぜ魔法ではなく「魔術」と言うのか説明するには長すぎるので省略しますが、とにかくそれがなぜ重要なのか理解するには、おそらくハリーポッターの世界で魔法使いとマグルの関係で説明するのが簡単だと思います。物理的に被害を与えられないわけではないが、魔術的な何かが裏付けられなければ、神秘が宿った存在あるいは魔術的な何かに意味のある打撃を与えることができないのです。

 

最後の生存者を決める時点に近づくにつれて、伊織はサーヴァントや他のマスターとの交流を通して宝石魔術など様々な手段はもちろん、剣術も一層発展することになります。だから最初は一針一針避けながら削ったり、サーヴァントを呼んで保護ゲージを全部剥がさなければならなかったのに、ますます競争サーヴァントとして登場した師匠宮本武蔵の剣術に近づきながら、並みの幽鬼はただ一人で退治してしまうレベルまで成長する構図をゲームプレイで直接確認できます。各姿勢別の特徴とこれを活用した様々な剣術、秘剣に宝石魔術まで着実に習得すれば、サーヴァント相手にも交代やサーヴァント召喚なしでも難なく相手にできるようになるからです。

 

▲ フェイトファンなら武蔵が女で出てきたことくらいは何でもなかっただろうが、とにかく別の世界の武蔵はこうです

 

 

▲ 元々有名な剣士で主人公の師匠、そしてサーヴァントでもあるので、その剣術の威力は言うまでもありません

 

▲ それに刺激を受けた主人公も徐々に並みの幽鬼程度は一刀両断してしまうほど成長します

 

もちろんソウル類とは違う感覚の回避-応撃システムが最初は手に馴染まず大変ですが、後ろに下がったりその場で発動するのではなく、相手に食い込むように避けなければ反撃が確定的にうまく入るということさえ理解すれば比較的楽になります。普通は刀が入ってきたら避けるものであり、サーヴァント相手にマスターは戦わないものですが、そんなことなしに自分の限界を試そうと食い込みながら剣術の極限を追求する伊織のストーリーの中の姿とゲームプレイを一体化させたと言えるでしょうか?さらに敵の攻撃も回避や防御の他に、先に強攻撃や魔術あるいはサーヴァントとの連携技で打ち破るなど「攻撃は最大の防御」というコンセプトで解き明かしたのが他のゲームと差別化されたポイントです。もちろんそれにばかり偏ればソウルライクになってしまうだろうから、体力回復手段だけは少し余裕を持って持ち歩ける融通性も欠かせませんが。

 

とにかくそんな成長と共にセイバーが徐々に伊織に心を開いていくが、一方では完全に明かせない微妙な感情が『フェイト/サムライレムナント』をプレイする間ずっと切実に感じられました。普通これを表現する基材が必殺技を超えてサーヴァントの象徴そのものである「宝具」を遅れて知らせてくれることですが、それが単にシステム的に遅れて知らせてくれるのではなく、セイバーがなぜ願いを忘れ、なぜ自分について話そうとしないのか内面の葛藤と当時の状況を現在に例えてサブリミナルシグナルのように少しずつ見せているのです。

 

一方、伊織もセイバーと出会い、様々な怪異やサーヴァントと相対しながら自分が成長するのを感じるが、セイバーの強力な力とその正体について推測しながら、負けず嫌いや様々な複雑な感情に絡まっているのがゲームプレイでも描写がうまく行われています。サーヴァントと1:1で戦うマスターというのはフェイト世界では滅多にないことですが、そこまで成長する過程を見せながら、またそうせざるを得ない状況までビルドアップを重ねました。そして互いに剣をぶつけ合いながら理解していくという古典的だが効果的なストーリー展開までも導きながら、「知らなければ調べてこい」ではなく、「知らなくても分かる」そんなポジションでフェイトシリーズそしてタイプムーンの世界観に導いていったのではないかと思います。

 

 

 

 

 

▲ 剣を交えながら伝わる本音という王道的な物語が絡み合い、没入感は高め、障壁は低めました

 

 


 

 

古代原始フェイトはもちろん、フェイト/グランドオーダーにフェイト/エクステラリンクまでパッケージで出たゲームも根気よくやってきた立場で『フェイト/サムライレムナント』は色々な意味で驚くべき作品でした。その複雑に絡み合ってどうしても説明し難い部分もすっきりとゲームプレイで解き明かし、そのゲームプレイの完成度もかなり高いからです。

 

無双系で雑魚はなぎ倒してしまうが、各種怪異、サーヴァントが出没する時は慎重に対応する基調で緩急を調節し、世界観に対する内容を複雑な説明なしに直感的に理解させました。そこに防御よりは先制攻撃で相手の数を打ち破る果敢なスタイルを加えながら、慎重なプレイと爽快なアクションを同時に生かしました。ここに各種魔術概念をこれまでコーエーテクモが蓄積した無双及び様々なアクションRPGの要素で解き明かしながら、進入障壁も下げ、完成度も高める一石二鳥の効果を収めました。

 

ここにストーリーもゲームプレイに合わせてうまく溶け込ませながら、これまで「噂」で聞くだけで、あまりにも膨大で近づき難かった「フェイト」というシリーズの魅力を分かりやすくうまく解き明かしたのではないかと思います。単に命令-服従する関係や信頼という言葉だけで表現し難いサーヴァント-マスター間の関係、様々な魔術的な用語と概念も盈月(えいげつ)の儀を展開する間、自然に理解できるようになりました。そうしながらも既存ファンに対する礼遇も忘れず、フェイトシリーズを知れば知るほどハマってしまうファンサービスも充実しています。

 

▲ まさかあの人ではないだろうと思いきや

 

▲ やっぱり金ピカ...いやAUOですね。やっぱりアーチャーで現界せず聖杯戦争参加さえしなければ賢者そのものなのに...

 

 

▲ タイプムーン世界に欠かせない「時計塔」まで介入を?

 

もちろん他のゲームがそうであるように、このゲームも完璧なゲームではないのは事実です。まずグラフィックが少し残念ですね。ニンテンドースイッチまで考慮したと理解したいと思っても、いざニンテンドースイッチバージョンでは最適化問題が浮上しているので、グラフィックで目標とした成果を達成したとは言い難いです。サーヴァントや主要登場人物はイラストに合わせてうまく具現化しようとする方ですが、残りの背景ディテールやエフェクトを見ると現世代の感じは確かにしませんからね。

 

そして無双系ベースに高難度アクション要素を加えたため、無双系の持病である打撃感問題がとりわけ大きく感じられるのも欠点です。ただ雑魚を波乗りで一掃したり、秘剣で一刀両断する時は何も考えませんが、サーヴァントや少し格が上の怪異と戦う時は少し話が変わってきます。避けた後に反撃し、防御を打ち破り、先制攻撃で打破するなど様々な熾烈な戦闘が続くのに、それも何かピク、ピク当てる感じなので興が乗りません。せめて防御後の反撃よりは攻撃は最大の防御というより積極的なスタイルを加えたことで、少しギリギリの線を保つ味があるだけで、それさえなかったらその間の抜けた打撃感のせいでアクションに集中するのが少し難しかったかもしれません。無双系の打撃感が良くないとは言うものの、そうやってやり過ごすにはとりわけこのゲームが打撃感が不足しているように見えるからです。

 

それでもタイプムーンファンでなくても気軽に試してみることができる構成を完成させたという点で『フェイト/サムライレムナント』は確かに意味のあるタイトルです。これまでサブカルチャーゲーム会社、いやサブカルチャー界に大きな足跡を残したシリーズだが、ストーリーやキャラクター以外はいつも足りなくて毎回ファンでさえも「ファンだから買う」という自嘲気味な言葉が行き交っていたシリーズでしたからね。とりわけパッケージゲームはなおさらそうでした。ビジュアルノベルで始まった原作は元々ストーリーだけが強調されるジャンルなのでそんな批判は聞かなかったが、その他に何か他のものが絡む瞬間にその要素がかえって没入感を邪魔することが多かったからです。そうだったのが今や少しは方向性を掴んだようなので、この経験を生かして次のフェイトパッケージゲームも上手く出てほしいという願いです。次のフェイトパッケージゲームがどんな開発会社と出るかは分からないし、ジャンルがどうなるかは分からないが、今回の『フェイト/サムライレムナント』はストーリーに合わせたゲームプレイ設計が何なのか模範的に見せてくれる事例だからです。

  • 複雑なフェイト用語もプレイで完璧に整理
  • 設定に合わせた無双とハードコアアクションのハーモニー
  • 設定とストーリー、デザイン三拍子の没入感
  • キャラクターを除いてディテールが落ちるグラフィック
  • ジャンルを考慮しても間の抜けた打撃感

レビュープラットフォーム: PS5(1.01)

ウェブジン インベンユン・ソホ記者
2023-10-12

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